やはりMT-09はヤマハっぽい
相変わらずMT-09が気になる今日この頃。
しかしジャーナリストの評価はどうもイマイチのようです。MT-07を、2014年最高のバイクとしたイギリスのMCNは、MT-09にかなり低い評価を与えていますし、MOTO NAVIの年末号恒例のMOTYでも、10位とさえない評価。
世界中のユーザからはこんなに大人気なのに。
素人の私が言うのもなんなんですけど、普通の、というか、これまでのバイクを評価してきた基準で見てしまうと低評価となってしまうのではなかろうか?と思うのであります。
このギャップはなんなんだろう?と思ったところでふと気づいたのは、MT-09オーナーがよく言ってる、「サスが柔らかすぎる」という意見。サスセッティング、あるいはリプレースで、サスを固くする人は多いようです。
そしてその人気の源泉でもある鋭い加速力も、唐突すぎる、激しすぎる、扱いにくすぎる、という評価が多い。
しかしちょっと待て。
素人がすぐに思うような不満点を、何年もかけて携わってきた開発者たちが見逃すだろうか?
いや、そんなことはないでしょう。どう考えても、わざとそういうセッティングにしているはずです。
てことで、さっそくヤマハのMT-09スペシャルサイトの開発者の話を読んでみると・・・。
あぁ、やっぱり。
このバイク、完全にモタードをイメージして開発してる。はっきり、書いてるじゃん。
「MT-09の車体には、そういったスーパーモタード=トレールバイク的要素をふんだんに取り入れました」
オフ車だよ、オフ車。
どうりで、試乗したとき、オフ車みたいなコントロール感覚があったわけだ。
MOTO NAVIのMOTYでも、やわらかいサスの往年のヤマハハンドリング、という評価をしている方がいました。
SP忠男のMT-09マフラー開発ブログにも、「このバイクは、YAMAHAが本気でエクストリームをやりたくて作ったバイクなんだってことが、つくづくわかった。」「だから、走りがどぎつくなるのは当たり前なんだ。」「このマニアックな特性を・・・」と書かれていました。
普通にきれいに走らせることをイメージしていない。そりゃ、トライアンフのSSを理想とするような判断基準で見たら、低評価にもなるよ。ステージが違いすぎる。
でも、一般人が望んでる方向性じゃないよね、エクストリームなんて。
ヤマハって、昔から、ちょっとズレてるよね。いい意味で。だから、いきなり市場を揺るがす大人気車種を突然繰り出すこともあれば、思いっきりハズしたりもする。
今回のMT-09も、幸いにもその加速力と軽量性がわかりやすくてウケて、売れに売れまくっているけど、ほんとのところは開発者さんの狙ったところと、一般人が見てる先は少し違うような気がする。
次のマイナーチェンジの際に、市場の反応と評価に合わせて、一般人に歩み寄るか、あるいはあくまでヤマハの思うところを貫き通すか、実に楽しみ。個人的には、下手に妥協はしてほしくない。きっと、評価を下げるような気がするんだよなぁ。。
なんか、キック式SRXみたいな展開だな。。